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胃がんの症状や治療について
胃がんは、胃粘膜に発生する悪性腫瘍で、日本ではがん死亡者数の2番目に多い病気です。初期症状が出にくく、病状が進行しやすいため、早期発見・治療が重要です。原因は、ピロリ菌の感染、喫煙、食生活(塩分過多、繊維不足)が挙げられます。中高年層の感染率が高く、リスクは年齢と共に増加します。胃カメラ検査を定期的に受けることで早期発見が可能です。40歳を過ぎたら、年に1回程度の胃カメラ検査を受けましょう。
リスク要因に対しても注意が必要で、禁煙、塩分過多な食事を避け、野菜や果物の摂取を心がけることが大切です。感染が分かったら、ピロリ菌除去治療を受けることと、胃の定期検診が重要です。当クリニックでも胃の定期検診は可能ですのでお気軽にご相談ください。
胃がん進行度の判断基準
胃がんの進行の程度は、胃がんの深さ、リンパ節への広がり、他の臓器への広がりで判断されます。例えば、胃がんが大きくても、浅い部分にあってリンパ節や他の臓器へ広がっていない場合、進行の程度はステージⅠです。逆に、胃がんが小さいけれど、他の臓器へ広がっている場合、進行の程度はステージⅣとなります。
胃がんの治療は内視鏡治療、手術療法、化学療法の3つ
胃がんの治療は大きく分けて内視鏡治療、手術療法、化学療法があります。治療の選択は進行度により判断しますが、基本的には他臓器に転移のない場合(ステージⅠ~Ⅲ)は内視鏡治療もしくは手術療法が選択されます。他臓器に転移をきたしている場合(ステージⅣ)は抗がん剤を用いた化学療法が選択されます。
内視鏡治療
内視鏡治療は、早期の胃がんで行われる治療法です。がんが粘膜内にとどまっていることが前提で、胃の大きさが2cm以下で比較的進行が遅い場合に行われます。近年は、5cm以上の大きなものや粘膜のやや深い場所に浸潤している場合でも行われることがあります。内視鏡治療は、胃を切除することなくがん細胞を除去する治療法で、入院期間が短く、手術後も通常の食事が可能となります。内視鏡的治療は体への負担が少なく、内視鏡治療が可能な早期の段階で病変を発見することが大切です。早期の段階では自覚症状はほぼないため、定期的な胃カメラが必要です。
外科手術
外科手術は、リンパ節転移のない早期胃がんに対して行われる治療法で、腹腔鏡補助下幽門側胃切除や開腹下胃切除などがあります。腫瘍の部位や進行度によって術式が異なり、胃をすべて切除する胃全摘術もあります。手術後は、胃と腸をつなぎ合わせる吻合操作が行われます。腹腔鏡補助下の手術は、手術による傷が小さく痛みが少ないことが特徴で、入院期間も短縮されます。
化学療法
化学療法は、内視鏡治療や外科手術ができない場合に選択される治療法です。外科手術後に補助的に行う場合もあります。化学療法には、内服薬や注射薬があり、複数の薬を組み合わせて使用することもあります。