高血圧

高血圧とは?

高血圧とは?

高血圧とは、血圧が慢性的に高い状態が続くことです。身体が活動したり、寒さを感じたりすると、血圧は一時的に上昇します。しかし、これは短期的な変動であり、通常はすぐに正常の範囲に戻るはずです。それに対して、高血圧症の人は、安静時でさえ血圧が通常値を超えてしまい、その状態が持続し、なかなか正常範囲に戻らない傾向があります。

高血圧かも?初期症状はどんなもの?

高血圧は、頭痛、めまい、肩のこりなどの症状を引き起こすことがあります。しかし、これらの症状は高血圧に限らず様々な病気でも認めます。病状の早期発見と適切な対応のためには、定期的な健康チェックを受けるか、家庭用の血圧計を用いて自己管理を行うことが推奨されます。上の血圧(収縮期血圧)/下の血圧(拡張期血圧)=135/85を超えるときは高血圧症の可能性がありますので、ご相談ください。

高血圧の種類

高血圧には、本態性高血圧と二次性高血圧の2種類に分類されます。

本態性高血圧

本態性高血圧は主にライフスタイルの影響を受け、過剰な塩分摂取、運動不足、ストレスなどが原因となる高血圧のことです。日本では、成人男性の約40%、女性の約30%が高血圧症で、その大半が本態性高血圧であることが、高血圧がライフスタイル病とされる一因です。

二次性高血圧

二次性高血圧は、甲状腺や副腎の疾患などが原因で発症します。原因となる疾病が完全に治ると、高血圧の症状も同時に解消します。

高血圧の診断

高血圧の診断

高血圧の診断は、収縮期と拡張期の血圧値に基づいて行われます。診察室血圧は医療機関で、家庭血圧は自宅で血圧計を使って測定されます。通常、家庭血圧は診察室血圧よりも収縮期・拡張期ともに約5mmHg低い値が出ます。診察室血圧で収縮期血圧が140mmHg以上、または拡張期血圧が90mmHg以上の場合、高血圧と診断されます。血圧の値により病状のリスクを評価し、それに基づいた適切な治療方針が定められます。

高血圧になる原因

高血圧の原因は、生まれ持った体質(遺伝的要因)と食生活の乱れをはじめとした生活習慣(環境要因)の2つに分類されます。

高血圧の原因となる生活習慣(環境要因)

以下の生活習慣が高血圧のリスクを高めるとされています。

  • 過剰な塩分摂取
  • 運動不足
  • 加齢による血管の硬化
  • 飲酒の影響
  • 喫煙による血圧上昇

高血圧予防のための5つの生活習慣

本態性高血圧は、日本人に特に一般的で、ライフスタイルの変更によって予防や改善が可能です。以下に、日常生活で取り入れることで高血圧を避けるための5つの方法をご紹介します。

塩分摂取量をコントロール

「高血圧治療ガイドライン2019」によれば、塩分摂取量は1日6g未満が目標です。調理時に塩分量を抑えたり、減塩調味料を使うことで塩分摂取量を減らしましょう。

ミネラルをバランスよく摂取

カリウムなどのミネラルは塩分排泄を助けます。野菜、果物、海藻、豆類、乳製品など、バラエティ豊かな食材でミネラルを摂取しましょう。ただし、腎不全など、腎機能異常を指摘されている方は摂取量に注意が必要です。

定期的な運動を行う

運動により汗をかいて余分な塩分を排出できます。また、運動習慣が血圧降下にも効果的です。歩く、ストレッチするなど、運動量を徐々に増やしましょう。

ストレスを軽減する生活を目指す

ストレスが血圧上昇につながるため、自分に合ったストレス発散法を見つけて、こまめにストレスを解消しましょう。

禁煙する

タバコは高血圧の大きな原因です。禁煙が難しい場合は、禁煙外来などで専門家の指導や治療を受けましょう。

当クリニックでは高血圧の治療に力を入れています

当クリニックでは高血圧の治療に力を入れています

当クリニックでは高血圧の早期発見・早期治療を目指しています。そのため、全ての受診の方に血圧測定をお願いしております。高血圧は、初期段階では特異的な症状がほぼ現れないため、定期的な健康チェックや自宅での血圧測定を行わないと、自身が高血圧であることに気づきにくいです。高血圧と診断された場合にはしっかりと治療を一緒に進めて参りますのでご安心ください。また、周期的な健康診断を受けることを強く推奨します。当クリニックでも健康診断・人間ドックを受けていただけますので、お気軽にご相談ください。

高血圧治療も降圧薬の処方だけではなく、食事・運動療法もしっかりと指導させて頂きます。また、2022年9月より保険適用となりました薬を使わない治療「Cure App HT」も処方が可能です。