本日の投稿は少し趣きをかえてさせていただきます。

本日1月17日は阪神淡路大震災のあった日です。。。1995年。あれから27年が経ちました。

当時高校卒業を控えていた私にとってはあまりに大きな出来事でした。

大学のセンター試験（当時は1/15）を終え、二次テストにむけて気持ちを切り替えていこうとしていた矢先のことでした。

午前5時46分。

たまたまトイレに行こうと起き上がっていた時にドーンと下から突き上げられる衝撃が。。。その場に立っていられなくて這いつくばりながら部屋へ戻ったことを覚えています。

私の部屋の本棚なども倒れてきていましたが、部屋が狭かったので向かいの壁に引っかかって下敷きにならなかったのは幸運だったのでしょう。

一体何が起こったのかも分からず、ただ家族みんなの無事を確認して集まっていました。当然テレビもつかないし、あの当時は携帯など持っておらず、今みたいにネットなどもなかったので明るくなるまで本当に何が起こっているのか、周りがどうなっているのかも全く分からない状態でした。

少し明るくなってリビングを見ると、割れた食器が絨毯のように敷き詰められており、ピアノも逆サイドの壁まで動いていて。。。

徐々に地震の状態が分かってきて、テレビがついて見ると、高速道路が倒れている、三宮のビルが倒れている。。。

自分の生活していた場所が、遊んでいた三宮の街があんなに変わってしまうなんて。。。今までに見たことのない景色があり、今でもあの光景は忘れられません。

我が家自体は倒壊などはしませんでしたが、私はその時受験生でもあり、すごい不安が強くなったこともあり親の実家に避難して数ヶ月を過ごしました。

それはそれで安心でホッとしながら生活をしていましたが、後々なって友人や先輩たちと話をしていると、皆が必死になってボランティアとして復興作業に参加していたことを知りました。

あの時に不安ばかりが先立ってしまって、何も手伝うことができず、一歩がでなかったことが私の中の大きな後悔と懺悔になっています。。。

しかし、親の実家にいた祖母より「できる時にできることを考えてやったらいいんだよ」「これからしっかりと頑張ればいいんだよ」と話をしてもらい、少し心が軽くなり、またこれから大学生になり社会人になった時にしっかりと世の中に還元できるようになりたいと強く決心しました。

そうはいっても浪人もし、あれだけ大学生になったらと思っていてもいざ大学生になると部活や遊びに熱中しておりましたが・・・（笑）

そして、医師として仕事をさせて頂けるようになり、人の命と関わるようになり、1.17というこの日を迎える度に「あの時家族を失わずにいられたこと」「友人を失わずにいられたこと」これらは本当に奇跡だったんだなと感じるようになり、今元気にいられることに強く感謝するようになりました。

それから1.17は私にとって、医師として命と向き合うための心構えを新たにしてくれる大切な日になっています。

きれいごとではなく、患者様の健康にお手伝いできること、「元気になりました」と笑顔を頂くことがこんなに素敵なことだと素直に感じられるのは、私にとってはこの日があったからだと思います。

そして、震災を経験した私の地元の西宮で仕事ができることは本当に大きな夢が叶ったと言えます。

今年はコロナの蔓延もあり三宮への参拝はできませんが、少しでも今の気持ちを整理したく今日のブログとなりました。

今はコロナが大きな苦しみとなって私たちに降り注いでいますが、微力ながら私にできることがあれば努力していきたいと思っています。

最後に改めまして、被災をされ心身に苦しみ・悲しみを受けられました方々のこれからの健康をお祈りしています。

2020年より